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新年にあらためて問う、成長戦略としてのCSR

公開日: : CSR


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明けましておめでとうございます。

今年はもう一度、初心に返ってCSRというものを見つめ直したいと思います。

つまり、「CSRの進化とは何か?」ということをちゃんと考え直したいということですね。

「CSRは成長戦略の一環でなければならない」

ってことは、いまやCSR業界のスタンダードな考え方になっていると思うが、

しかしながら、「成長戦略としてのCSR」の中身に関しては、あまり突き詰めて考えられてないように思える。

そこのところを、もう一度、考え直したいということだ。

「コーズ・マーケティングで売り上げを伸ばしました」というのも悪くはない。

「ブランディングにCSRが役立ちました」というのも、まあ良しとしよう。

しかし、コーズ・マーケティングもブランディングも、手段にしか過ぎない。

僕が問いたいのは、「成長戦略としてのCSR」の根幹とは何か? ということだ。

これは、CSVという概念が出てきたからこそ、問い直されるべきことだと思う。

もちろん、その企業のCSR=CSVに鳴っている場合は、それでもOKかもしれない。

しかし、現実としてCSRを完全にCSVにシフトしている企業など、どこにもないだろう。

また、完全に「CSR=CSV」なのかというと、ちょっと別の議論になるかと思うので、それについてはまた別に考えたい。

で、「成長戦略としてのCSR」の基本的な考え方だが、これは単純に「お客様の共感を得る」ということにつきると思う。

すべての企業は、自社のCSRをこの視点で捉え直してみるべきだ。

いかに自分たちが、曖昧なコンセプトでCSRを考えてきたか、行ってきたかがよく分かるだろう。

「なんだ、そんなことか?」と思うだろうか?

そう思う人は。では「自社のお客様」について、十分に理解ができているだろうか?

ドラッカーが「顧客は誰か?」と問うているように、「自社のお客様は、どのような人たちなのか?」ということは、あらゆる企業のマーケティングの根幹となる課題なのだ。

自社のお客様は、どのような価値観を持ち、どのような属性を持ち、どのようなライフスタイルを志向し、どのような購買行動を取るか? そして、自社の商品を購入してくれるのは何故か?

これらのことを深く、正確に把握することが「お客様を知る」ということだ。

そして、当然だが、お客様を知らなければ、共感を得る方法や表現が分かるはずもない。

そして、現実として多くの企業は、このような「共感を得るためのCSR」ができていない。

共感というものは、環境問題に取り組んでます、日本の森林保護に取り組んでます、途上国の子どもたちを支援してます、などなど、、、

そのような取り組みを行って、CSRレポートで報告しておけば得られるほど簡単なものではないのだ。

マーケティング戦略同胞、共感を得るCSRにも差別化戦略が必要だ。

競合他社に対する優位性の確立も必要だし、説得性も必要だ。

そして、何よりも市場性。つまり、どれほど多くの生活者の共感を得られるかが問われる。

繰り返すが、環境活動やってますとか、障害者雇用に取り組んでますだけでは生活者の共感は得られない。

当たり前のことでは、当たり前の結果しか得られない。

ありきたりのことでは、ありきたりの評価しか得られない。

そこにはやはり、エッジの効いたコミュニケーションが必要となる。

では、どうすれば?

そこのところを今年は、このブログで語っていきたいと思う。

ご期待を!!

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