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JR北海道の件で考えた、不祥事でトップが辞任すべき理由

公開日: : CSR

不祥事が続く、というより犯罪的な問題続出のJR北海道に国交省が二度目の改善命令。

さらに監督命令も。

どっちも日本の鉄道の歴史上、初めてのことらしいが、それでも社長は辞任しないという。

このJR北海道に限らず、大企業が大きな不祥事を起こした時も、社長が居座るケースが増えているように思える。

「問題に全力で取り組んで、社長としての責任を果たしたい」という理由だが、これは理屈から考えてもおかしい。

何故か?

それは、不祥事や法令半だけ無く、(長期の)売り上げ減少など、企業に起こるさまざまな問題の元凶は、結局は文化の問題だからだ。

たとえば、鉄道会社が自分たちに都合の悪い検査データが出た時に、データを改ざんするか、正直にそのデータと向き合うかは、結局はその会社の文化の問題だ。

そして、会社を変える必要がある時に、最も大きな障壁となるのが文化を変えることである。

僕もコンサルタントとして、さまざまな企業の改善や改革に関わってきたが、失敗する場合、その理由のほとんどは、その企業の文化的抵抗である。

ロジカルに説得しようが、さまざまなデータから時代のトレンドを説明しようが、「我が社には、それはそぐわない」「我が社でそれをやるのは無理」などと言って提案した戦略を実行しようとしない。これはようするに、自分たちの文化にあわないことはやりたくないという心理的なハードルが、どこの企業にもあるということである。

ホントに変わる企業というのは、自分たちの文化を壊そうとする。

自分たちの文化を守ろうとする企業は変われない。

そして、企業の文化をラジカルに、つまり本質的かつ革新的に変えることができるのは、トップである社長である。

だから、JR北海道のような、二度も改善命令をくらうような(つまり、自力では変われない)企業は、社長が交代するしかない。

日産もJALも、外部からまったく違った文化を持った人間がやってきて、それでようやく変わることができた。

JR北海道もたぶん、トヨタあたりから人材を引っ張ってくるくらいのことをやらなければ変われないだろう。

文化を変えるということはそれくらい難しいことだし、覚悟が必要なことなのだ。

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