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成長戦略視点からは、健康食品の表示規制緩和は正しいけれど、、

公開日: : マーケティング, 考察

安倍政権は成長戦略の一環として、健康食品の表示規制を大幅に緩和する方針のようだ。

これは、健康食品、サプリメント業界にとっては、ものすごい追い風になる。

高齢化社会もあって、健康食品業界も大きく成長しているらしいが、表示規制が緩和されるとさらに氏慧徴することは確実だ。

たとえば、今までは「血圧の高い方へ」としか表示できなかったサプリが、ハッキリと「血圧を下げます」と言い切れるようになる。

たかが表示の問題だけかと思うかもしれないが、何をどう伝えるかはマーケティングにおいては大きな問題だ。

今回の規制緩和は、間違いない健康食品市場を大きく成長させる。

このように、規制緩和というのは費用がかからず、ほぼ確実に規制を緩和した業界、分野の成長に寄与する。

つまり、経済成長という視点だけからいえば、安倍政権の方向性はまったく正しい

ただし、経済成長=社会の成長となるかというとそれは別ものだ。

 経済成長のすべてが社会のために有益なわけではない

経済成長が社会の成長に結びつかない典型的な例が公害だろう。

今の中国がそうであるように、工場(メーカー)が大きな利益を得ても、それで大きな公害がばらまかれるのであれば社会は大きな損失を与えられる。そして、長期的には経済も壊すことになる。

健康食品、サプリメントは人の身体に直接作用するものだけに、その取り扱いに注意が必要だ。

そうでなければ大規模な健康被害を与えるが、今でも薬品に比べて健康食品は管理が緩いのでいろいろな問題が存在している。

僕自身、ずっと高血圧で、血圧を下げるのに良さそうなサプリをいろいろ試していた。

それで昨年の秋からとあるサプリを取り始めたのだが、お試し期間を過ぎても効果がなかったので飲むのを辞めてしまった。

そうすると、年明けに「腎臓に問題がある人は、悪化させる危険性があるので飲まないでくれ」という趣旨のお知らせがきた。

慌てて注意書きを読んでみると、当初は「腎臓に疾患がある人は注意しろ」みたいなことを書いていた。それが病気じゃなくても、腎臓が弱っていたら悪化させる危険性があるという表記に変わったのだ。

このサプリと直接関係があるかどうかは分からないが、実際に昨年の秋から僕の腎臓に関する数値(血清クレアチニン値)はどんどん悪化している。

サプリにはこういう怖さもある。

また、まったく効果がないサプリに多額のお金をつぎ込む人、特に老人がいまよりもっと増えるだろう。

高齢者がまったく効果のない健康食品にどんどん金をつぎ込む。

それも経済成長に寄与することになるのだが、それで良い社会が生まれるわけもない。

アメリカでも、健康食品は効かないという論文が昨年だったかに発表されて、健康食品業界に大きなショックを与えた。

こういう動きも踏まえて、健康食品の表示規制を考えていく必要はあるだろう。

 

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