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ボランティア活動の「100時間ルール」

公開日: : ボランティア, 情報

アダム・グラントの著書「GIVE & TAKE 「与える人」こそ成功する時代 [Kindle版]」は非常に示唆に富む本で、タイトル通り、「Giver」つまり「他人に惜しみなく与える人」こそが成功するということを、さまざまな学者の論文や事例から実証した本だ。

ダニエル・ピンクの「モチベーション3.0」のようなスタイルの本だと言えば、分かりやすいかもしれない。

ビジネスの世界、特にアメリカのビジネス社会は完全な弱肉強食で、「Taker」つまり「奪う人」が勝者となるようなイメージがあるが実際には逆で、「与える人」こそ成功するという「事実」を手を変え品を変え証明してみせる。

社会貢献を志す人間には必読の書だと思うが、その中でボランティアに関するおもしろい研究成果が紹介されている。

ボランティアの100時間ルールだ。

オーストラリアで実施された調査の結果、

年間百〜八百時間ボランティア活動をしている人は、年間百時間未満、もしくは八百時間以上ボランティア活動をしている人よりも、幸福度と人生への満足度が高かった。ところが、ボランティア活動も百時間を越えると、まったく意味をもたらさなかった。

というわけで、ボランティア活動は年間百時間程度にしておくのが、最も効果的に満足感とパワーが得られて、消耗が少ないというワケだ。

もちろん、ハード・コアなボランティアによく見られるような「燃え尽き症候群」からも逃れられる。

年間百時間と言えば、週に2時間程度の計算になる。

他の研究では

週二、三時間のうちは、着実に知識やスキルを得ていたが、週五時間以上になると、ボランティア活動の見返りは少しずつ減り、一時間増えるたびに、学べることが減っていったのだ。そして週十一時間を越えると、時間を増やしたところで新しい知識もスキルももはや学べなくなったのである。

というわけだ。

ということは、特にボランティア活動からスキルなどの何かを得ようという志向性の強いプロボノこそ、100時間ルールを守った方が良いということになる。

最近は、水曜日がノー残業デーの会社も多いが、水曜日の夜に2時間、ボランティアをやるというのが、プロボノのスタンダードな、お勧めスタイルと言えるのかもしれない。

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