*

CSRがつまらない〜ガイドラインをぶっ飛ばせ!!

公開日: : 最終更新日:2014/07/04 CSR, 考察

CSRがつまらない。

最近はまったく興味が持てなくなっている。

最新の事例研究に興味も無いし、CSR関係者と飲まないし、CSR関係のセミナーにも行かないし、本も読まなくなった。

僕はいちおう、CSRコンサルタントでもあるので、これは非常にまずい状態なのだが、興味が持てないものはしょうがない。

何故、こんなことになったかというと、日本企業のCSR担当者があまりにつまらないからだ。

まあ、もちろん、意欲的にCSRの新しい地平を切り開こうとしている担当者はいるし、そのような人たちは評価しているが、でもそれはあまりに少数派で、ハッキリ言ってあまりに保守的な担当者が多すぎる。

つまり、ワクワクするような、エキサイティングなCSR事例を作ってやるぜ!! という気概とやる気のある担当者とあまり出会えなくなった。それが、僕の関心が失せた理由だ。

もちろん、周囲の理解がなければ、自分一人でも突破してやる!! という気持ちは大事だ。

これまでも、そうやっていろいろとやってきた。

吉本興業が東京に進出してきて、銀座に常打ちの劇場を作った時も、周囲には絶対に失敗すると言われた。

「浅草橋ヤング洋品店」を作った時も、周囲は絶対に失敗すると言われた。

その浅ヤンがオーディション版国に企画変更して「ASAYAN」になった時も、周囲は絶対に失敗すると言っていた。

韓流に関わりだした時も、周囲は「日本では韓国コンテンツは絶対に流行らない」と言った。

社会貢献をテーマに活動を始めた時など、周囲の連中には「竹井は気でも狂ったか?」と言われた。

そういう状況に立ち向かい、いくつもの大きなムーブメントに関わり、多少なりとも貢献してきたかと自負している。

社会や世間がまったく理解してくれなくても、それを打破してメジャーなムーブメントを起こしていく。

それが僕のテーマだし、ミッションだと思っている。

だから、ワクワクするような企業担当者が少ないくらいのことでめげたり、くじけたりしていてはいけない。

それは分かっている。

しかし、今回のはちょっとしんどい。

その理由を勧化手板のだが、ようやく分かったことがある。

それは、

保守的なくせに、CSRとか言ってんじゃねーよ!!

ということだ。

CSRとか社会貢献にまったく興味も無い人が、CSRに理解を示さない。

これはまあ、まだ我慢できる。

当たり前のことだからだ。

問題は、CSRに関わっている人間が実は非常に保守的だということだ。

仲間だと思っていた人間が、実はサボタージュしていたり、後ろから弾を撃ってきたりする。

敵と戦うことは持ち場ーションを下げないが、見方に失望することは大きなモチベーション低下につながる。

これが、最近の僕のやる気の喪失の原因だと思う。

では、CSR関係者の保守性とはなにか?

いろいろあるが、その最たるものがガイドラインに対する信仰とも言える感性だ。

ISO26000とか、いろいろなガイドラインがCSR業界にはあるが、それを勉強して、ガイドラインを守ることがCSRだと考える。

これが、僕が言うところの、保守的CSRの代表例だ。

ガイドラインを守っていればOK。

それでおもしろいこと、ワクワクする事例が生み出せるか?

生み出せるわけがない。

音楽で言えば、ロックやヒップホップをやってる連中が「ロックって、こうあるべき」などと考えて、それを守ることばかり考えて音楽を生み出して、それでエキサイティングな音楽が生み出せるわけがない。

クラシックの音楽家だって、数百年前の楽曲に、新しい解釈で挑み、新しい作品として世に送り出そうと奮闘する。

しかるにCSR関係者の多くは、役員会に通りやすいCSR、ガイドラインで示されている条件を守るためのCSR、IR報告書で投資家に突っ込まれないためのCSRばかりにきゅうきゅうとしているように感じられる。

つまり、CSRがおもしろくないのだ。

もっとロックでパンクでヒップホップでEDMなCSRを生み出そうという、気概のある企業はないものか?

残念ながら他のソーシャル・アクションと違って、CSRはその名の通り、企業がやってくれなければCSRにならないのだ。

ソーシャル・アクションなら仲間を集めて、独自に活動して大きなムーブメントにしていくことは可能だし、そのような志向性で活動すべきだが、CSRは理解して賛同してくれる企業が必要だ。

しかるに、多くの企業のCSR担当者(の多く)は、マーケティングや経営企画などの他の部署の連中よりももっと保守的だ。

なにしろ、少数派の気概ある企業が素晴らしいCSR事例を生み出しても、それを真似したり、取り組んだり、超えていこうとしない。

そんなわけで、僕はもう、CSR関係者とつきあっているより、高校生や大学生の社会起業家とか、意識の高いプロボノのみなさんと個別につながって、活動していくほうが楽しいしエキサイティングになってしまっている。

ソーシャル・アクションに取り組んでいる高校生や大学生は、ISO2600とか国連グローバルコンパクトのことなど何も知らない。それでも、自分たちの若くて独自の感性で、おもしろいこと、エキサイティングなこと、カッコいいソーシャル・アクションを生み出そうとしているし、その萌芽はすでにあちこちにある。

保守的なCSR関係者は、このような高校生や大学生にもっともっと学ぶべきだが、そもそも保守的な人間は若者から何かを学ぶ能力に欠けているのでムリなのだろうな。

書いてて疲れた。

関連記事

asibaninnseido

最高裁判事の頭の悪さ〜裁判員制度は終わった

最高裁が裁判員裁判で出した判決を「公平性に欠ける」として却下した。 関連記事はこちら 今

記事を読む

image

本質が議論されない都知事選の危険性

細川護煕氏が都知事選出馬を正式に表明したことで、メディア報道も一段とヒートアップしている。 今

記事を読む

nuclear

脱原発派は小中学校の教室のエアコン設置に反対すべきではないのか?

昨日は、小中学校の教室のエアコン問題について書いてみたが、 http://takei.us/a

記事を読む

kimigayp

集団的自衛権に反対している連中は、君が代が世界で唯一の平和的国歌であることをちゃんと理解すべきだ

集団的自衛権に反対する運動が少しばかり盛り上がっている。 首相官邸の周囲でも反対派のデモが深夜

記事を読む

waribashi

使えば使うほど地球環境に役立つCSR活動とは?

かつて「マイ箸」運動が活発だった頃、 僕は「マイ割り箸」を持ち歩いていた。 理由は、日本

記事を読む

supplement

成長戦略視点からは、健康食品の表示規制緩和は正しいけれど、、

安倍政権は成長戦略の一環として、健康食品の表示規制を大幅に緩和する方針のようだ。 これは、健康

記事を読む

JRHokkaido

JR北海道の件で考えた、不祥事でトップが辞任すべき理由

不祥事が続く、というより犯罪的な問題続出のJR北海道に国交省が二度目の改善命令。 さらに監督命

記事を読む

osn0045-049_w420

新年にあらためて問う、成長戦略としてのCSR

(c) .foto project 明けましておめでとうございます。 今年はもう一度、初

記事を読む

eyecatch

CSVを超えて〜バリュー・エンゲージメントの可能性

マイケル・ポーターらが打ち出した「CSV」という概念。欧州委員会がその政策文書で「ヨーロッパ経済の成

記事を読む

eyecatch

CSRは「信頼」から「共感」へ

世界の多くの企業は、ステークホルダーの「信頼」を得るためにCSR活動を行い、報告を行っている。

記事を読む

sma1
活動拠点を当ブログから移動しました。

僕がプロデュースする女性支援NGO「ガールパワー」では、2016年7月

mizutani
夜回り先生の右手親指はなぜ潰されたのか?

昼飯を食べながら「徹子の部屋」を見ていたが、今日のゲストは「夜回り先生

bouzu
CSRが儲かるとか儲からないとか、そんなことを議論しているから御社の業績は落ちるのだ。

昨日に続き、CSRは儲かるかどうかの議論について。 何故に、CS

csr
CSRは儲かるとか儲からないとか、この業界はいつまで頭の悪い議論を続けるつもりなのか?

つい最近、日経ビジネスにこのような記事が掲載された。 「社会貢献

sukiya2
ゼンショーのワンオペ、何が悪い!?

ここのところ、ニュースでは連日のようにゼンショーがネタにされている。

→もっと見る

  • 社会貢献に関するさまざまな情報をお届けする竹井善昭のメルマガです。ぜひご購読ください。 下記より登録できます。 竹井メルマガ登録フォーム

  • 社会貢献を志すすべての人のために。社会貢献という生き方を選ぶすべての人のために。社会貢献でメシを食うための方法を徹底解説。ソーシャルビジネスやCSRの考え方から、すぐに使えるヒント、アイデアまで。学生から企業人、そしてNPO・NGOスタッフまで。これ一冊で社会貢献のすべてが分かります。
    社会貢献の入門書として、大手外資系コンサル会社や中央官庁などの社会貢献系部署で必読書となっているロング・セラー。
    Amazonで購入

  • 英語やロジカル・シンキングだけでは世界では通用しない。真のグローバル人材になるために必要なことは何か? 誰も書かなかったその本質を徹底解説。
    Amazonで購入
PAGE TOP ↑