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最高裁判事の頭の悪さ〜裁判員制度は終わった

公開日: : 日本論, 考察

最高裁が裁判員裁判で出した判決を「公平性に欠ける」として却下した。

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今回、最高裁によって覆された判決は、2010年に大阪府の寝屋川市で起きた、当時1歳8ヶ月の女児を両親が虐待死させた事件に関するもの。

一審裁判は裁判員裁判で、裁判員からは「虐待によって子どもを死なせた罪は、一般の殺人よりも罪が重い」という理由で、求刑10年を上回る懲役15年の刑が犯人である両親に対して言い渡された。

これに対して、犯人の弁護士は「量刑の公平性を欠く」、つまり相場から考えて罪が重すぎるとして上告。

高裁では判決がくつがえらなかったが、今回の最高裁判決でくつがえり、父親に対して懲役10年、母親に対して8年と刑が軽減された。

その理由として、最高裁はこう述べている。

「国民の視点を入れるため導入された裁判員裁判と言えども、過去の裁判結果との公平性を保つ必要がある」

このような判決理由を聞くと、ホントに裁判官というのは頭が悪いと思う。

法律村の理屈しか分かっていない、

裁判員制度がなんのために作られたか、まったく理解していない。

というか、本音のところでは裁判員制度など認めてないから、その根底にある理屈もわざと無視して、理解していないふりをしているのではないかと思う。

最高裁判決が言ってるのは、今回の一審判決は相場からすれば重すぎる。

裁判員裁判も相場観を大事にしろということだ。

しかし、そもそも裁判員制度は、それまでの法律村の論理や感覚で下された量刑が、社会の価値観や空気感と乖離しているから、そこに社会の感覚を持ち込もうというものだ。

だから、相場から考えて重すぎるという量刑は、社会の感覚からすれば「それは軽すぎるから、もっと重罰にしろ」ということだ。

判決、量刑に対する妥当性、公平性を社会にゆだねようというのが裁判員裁判の根底のコンセプトだ。

それを最高裁は否定した。

今後は、裁判員裁判も最高裁判例を基準に量刑を決めることが求められる。

つまり、裁判員も法律村の論理と感覚で裁判をやれ、量刑を決めろということだ。

一般の裁判員も、最高裁の顔色をうかがいながら判断しろということだ。

裁判員制度はこの最高裁判決で死んだ。

法律村の最高権威である最高裁の顔色をうかがいながら判断しなければならない裁判員裁判など何の意味も無い。

従来通り、検事と弁護士t裁判官の、法律村の仲間同士でやってればよい。

一般の生活者の貴重な時間を無駄にして欲しくはない。

まあ、もし僕に裁判員のお役目が回ってきたとしたら、今回の最高裁判決を縦にとって拒否するだろう。

頭の悪い上司のために働くヒマなどないからだ。

そして、日本の社会のために何か役に立つことをしたいという人たちもまた、同じ理由で裁判員になることを拒否するだろう。

やっぱり裁判員制度は終わったのだ。

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