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CSRが儲かるとか儲からないとか、そんなことを議論しているから御社の業績は落ちるのだ。

公開日: : 最終更新日:2014/09/08 雑記帳

昨日に続き、CSRは儲かるかどうかの議論について。

何故に、CSRが儲かるもうかるかどうかの議論が成立するかと言えば、それが多くのCSR関係者の死活問題、つまり生計に直結するからだ。儲からないと結論が出たら、CSRコンサルタントは食っていけないわけだが、企業のCSR担当者にとっても、自分たちの部署の存続、つまり自分の社内的なポジションに関わることだからだ。

つまり、世の中にはCSRが儲かってくれないと都合が悪い人がたくさんいる。

もちろん、僕はそのこと自体を批判したいわけでは無い。

CSR業界も綺麗事だけで動いているワケでもないだろうし、大人は誰でも自分の立場とか目論見とか、キレイな言葉で言えば志というものを持っている。

だから、CSRが儲かってくれたほうが都合のよい人が多いのは悪いことでは無い。むしろ、CSRというものの社会的立場が強くなる。それは僕にとっても利益になることだ。

ただ、この議論(CSRは儲かるか、儲からないか?)の議論にはある種の浅ましさがあって、そこがどうにも気持ち悪いと感じている。

この議論の背景には、「CSRというものは、誰がやっても儲かるのか? そうではないのか?」という問いが隠されている。

しかし、考えてみて欲しいのだが、世の中には誰がやっても儲かるような商売などあり得ない。

たとえば、同じ国で同じ環境で経営してきた二つの航空会社、つまりJALとANAがどうなったかはご存じのとおり。

インターネット・ブーム、ITブームの頃は、ネット企業ならなんでも成功すると思われていたがそんなわけもなく、失敗して潰れたIT企業の方がはるかに多い。

CSRもCSVも同じなのだ。

マイケル・ポーターの論文に、大成功した事例がいくつも載っているからと言って、それが普遍的なものであるという意味では無い。

事例はあくまで「成功した人(企業)もありますよ」と言っているに過ぎない。

しかし、これはCSRに限らず。他のビジネス分野でもそうだが、最近のビジネス・パーソンはすぐに事例を知りたがる。

事例しか知りたがらないと言ってもよい。

もちろん、ちゃんと使えば事例も役には立つが、多くの場合、事例を知りたがるのは「それで成功した例がある」ということを確認したいだけのことなのだ。

だから、自社ではどうなのか、あまり深く考えたりしない。

そして、当然だが事例ばかり追いかけているから、先行して新しいことができるはずもない。

他社の尻馬に乗ることばかり考えている企業(人間)にイノベーションが生まれるはずも無い。

そして、イノベーションを失った企業が成長することはない。

落ちるばかりである。

だから、ある意味で「CSRは儲かるのかどうか」を気にしたり議論している企業は儲からないし、成長でもしないだろう。

CSRで儲けることができる企業とは、「CSRが儲かろうとどうだろうと関係ない!!俺たちはCSRをやるんだ!!」という矜持を持った企業だけなのである。

 

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